「気配り」とは、具体的にどのようなことをいうのでしょうか?

「TEM 知恵の輪クラブが答えます。」

Q

「気配り」とは、具体的にどのようなことをいうのでしょうか?

A

○「天運」を招く「気配り」

大業を成し遂げるためには「天の時」「地の利」「人の和」の三つが必要であるとよく言われる。この中で、「天の時」というものは、どのタイミングを言うのかなかなか分かりにくい。そこで、知らず知らずのうちにその「天の時」を逃してしまっていることが多い。「天の時」すなわち「天運」を逃してしまうのである。

しかし、「天運」すなわち「天の時」を「人と人の出会い」と考えてみたらどうであろうか。よき人とめぐり合うことができれば、その人の人生はおのずと開かれ、すばらしい将来が約束されるはずだからだ。

そこで誰しもがこの「天運」に恵まれたいと思っている。しかし、ただ待っているだけでは、「天運」は回ってこない。「天運」をつかむには、努力が必要なのだ。それではどのような努力が必要かというと、ズバリ「気配り」である。

「気配り」とは、相手がしてほしいと思うことを、言われる前にやることである。例えば、上司からある企画の立案を命じられたとする。このとき「企画書」を書いて提出しただけでは、「気配り」は足りない。その企画立案の背景や根拠となった資料をきちんと整理し、それを添付して初めて「企画書」が完成するのである。

あるいは、呼ばれて上司の席に行ったところ、上司の机の上が消しゴムのカスやカップを置いた跡などで汚れていることに気づいたとする。そこで、上司が離席している間に机上を拭いてきれいにしておく。これも「気配り」である。

こうした「気配り」が自然にできるようになれば、必ず「天運」が回ってくる。

それでは、次にあなたの「気配り度」をチェックしてみよう。

「気配り度チェックリスト」

①仕事で外出するときは自分の机の上を整理してから出かける。

②約束の時間に遅れることはまずない。

③会合の通知が来たら、即日、「出欠」の返事を出すようにしている。

④メールを出すときは、一度プリントアウトし、読み直してから送信をするようにしている。

⑤みだしなみには気を使う。

⑥エチケット、マナーには詳しい。

⑦挨拶はきちんとできる方である。

⑧報告・連絡・相談をきちんと行っている。

⑨仕事をするときに、「丁寧」と「迅速」のどちらかを優先するか、状況によって使い分けている。

⑩気がついたことはメモをとるようにしている。

⑪改善意欲がある方だ。

⑫行動的な性格であると思う。

⑬何事も率先して行う方である。

⑭中途半端は嫌いな性分だ。

⑮相手によって自分の態度を変えることはしない。

⑯幹事役に指名されることが多い。

⑰手紙をマメに出す。

⑱個人の年賀状を100枚以上受け取る。

⑲いざというときに親身に相談にのってくれる友人がいる。

⑳奥さんや恋人の誕生日を覚えており、贈り物をする。

○人の心に貯金をする

「気配り」とは、相手の身になって徹底的に考え、行動することによって、まず、こちらから先に相手の心の中に自分の気持ちを預けることである。

つまり、「気配り」「心配り」をすることによって、「気心」が相手に伝えられるのである。こうなると相手も安心して心を開き、「気心」を通じさせてくれる。そのためには、「気配り度チェックリスト」の20問中、七割の14問以上が「YES」となっていなければならないだろう。

その根拠は次のとおりで、あわせて「気配り人間」になるための行動指針をそれぞれ掲げておく。

チェックリストの①から⑦までは、「どれだけ相手を思いやることができるか」をチェックするもので、この中で五問までが「YES」とならなければ、自己中心的で、「気配り」とは程遠い。「自己中心的」であると診断された人は、相手の立場や迷惑を考えずに、自分のことばかりを考える「フォー・ミー(for me)」の発想で生きている人である。こういう人は、これから何事も「フォー・ユー(for you)」の発想で、他人のために行動することを心がけていく必要があるだろう。

⑧から⑪までは、仕事への取り組み方を問うもので、「YES」を三つはほしい。二つ以下ならば仕事の仕方が雑で自分勝手であり、柔軟性がないから、「気配り」のある仕事はできない。こういう人には、「仕事の基本」をもう一度はじめから勉強してもらう以外にない。

⑫から⑭までは、「気配り」ができる性格であるかどうかを問うもの。二問は「YES」といきたい。その人が生まれつきもって生まれた「個性」は変えることができないが、「性格」は自分の習慣や行動を変えることによって変えていくことができる。三問とも「NO」ならば、まずは、「明るく」生きてみることである。

⑮から⑳までは、今までの「気配り」の成果を見るもので、四問は「YES」が必要。三つ以下ならば、これから人付き合いを重ねて、「気配り」とはどういうことかを身をもって知ることが必要だ。

以上で「YES」が最低14は必要になる。

他人は一〇〇を期待し、100やってもらって「当たり前」と思う。ところがもし101までやってくれたら、感動し満足する。わずか1ポイントのオーバーだが、このオーバーした分が人の心に残る。これが「人の心に貯金をする」ということで、これこそが「天運」を招く極意である。

(TEMビQ1)

トータルEメディア出版刊

橋口寿人著「仕事の上手な進め方 その1

13ページ~18ページより

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